店主の郷間です。

クラシックな装いを愛する人達にとって、映画は大切な教科書です。
今日紹介する「Dressing in the Dark」は、映画の中のスターたちのファッションを集めた洋書です。

画像2枚め、「グッドフェローズ」のロバート・デ・ニーロなど。
ロングポイント（剣先が長い）で、角度の狭いシャツの衿型が70年代ですね。

画像3枚め、「ウォール街」のマイケル・ダグラス。
上着を脱いで袖を捲くり、台衿ボタンを外したスタイルは、80年代のパワフルなアメリカ人の象徴でしょうか。

往年のスター、ゲイリー・クーパー。
白いスーツがカッコ良すぎです。

古い映画を観てみたいけど何から観たら良いかわからない、と言う人はこの本を参考に決めても良いかもしれませんね。
店頭に置いておきますのでいつでもご覧ください。

フィボナッチ紳士洋品店
東京都墨田区墨田5-4-7
03-6874-3505
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最近オンラインストアでご注文の多い、レザーインソール「Formin’」（フォーミン）の在庫が少なくなったので補充しました。
オンラインストアのページはこちら
しっかりした牛革とコルクを使用しており、履き込むことで足に合わせて変形する可塑性（かそせい）、吸湿性（臭いにくい）、そしてアメ色に経年変化する風合いが魅力です。

リピートされるお客様が多いのもこの商品の特徴です。
数百円で売っているウレタン製などのインソールと比べれば高額ですが、使ってみた方なら分かっていただける、良質なインソールです。

フィット感を高めたい革靴をお持ちであれば、ぜひお試しください。
店頭に靴をお持ちいただければ、私がその靴に合わせてカットしてお渡し致します。

レザーインソール「Formin’」　3,600円（税抜）

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オーダーシャツ用の生地が入荷になりました。
今回は11種の色・柄が追加になりましたが、うちの7種がチェック柄と言うカジュアル寄りのラインナップです。

面白いのは、右から1～3枚め。伊Albini（アルビニ）社の、Winter Linenと呼ばれる麻97%・ポリエステル3%のシリーズ。
麻というと春夏向けという印象が強いですが、本来は通年使える素材です。
Winter Linen は起毛させることで保温性や暖かい触感を実現し、リネン特有の硬さも無い、秋冬に適した素材になっています。

秋冬向けの生地が出揃うのを待っていた皆様、そろそろ出番です(^_^;)
ご来店をお待ち申し上げております。

オーダーシャツ　10,000円（税抜）～

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S様よりご注文をいただいたオーダーシューズの仕上がりです。
品番 ES-09、ダークブラウンの内羽根ウィングチップです。

実はこの靴は、当店の或るお客様からご連絡をいただき、「知人に靴をプレゼントしたい」とのご相談を受けて、プレゼントとしてお作りさせていただいたモノです。
もちろん採寸する必要がありますのでS様にはご来店いただき、デザインなどの仕様もご本人がお選びになりました。

いつも緩めの靴を履いているとのことでしたが、仕上がった靴を履いて「予想以上に履き心地が良い！」とおっしゃっていただきました。ジャストフィットの革靴に慣れないお客様に納品するときはいつも以上に緊張しますが、喜んでいただけたようで何よりです。

私は靴やスーツが好きなお客様とマニアックな話をするのも好きですが、今まであまりファッションに関心がなかったお客様が、良いモノを知るきっかけになる店であることも、当店の重要な役割だと思っています。
そんな役割を少し果たせたのではないかと思った、今回の靴でした。

S様、この度はありがとうございました。
末永いご愛用をお願い致します。

オーダーシューズ　38,000円（税抜）～

当店は山形県南陽市の宮城興業ふるさと納税お仕立券に対応しています。

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昨日は久しぶりにブログを書く暇もない一日でした。
ご来店いただいた皆様、ありがとうございました。
また、お待たせしてしまった方、急かせてしまった方、申し訳ございませんでした。

今日は昨日のご注文の事務処理をする地味な日でしたが、スーツ工場に相談していた或る件について前向きに進めるという連絡をもらい、楽しみでなんだか落ち着かなくなってしまいました(^_^;)
これが形になれば当店のお客様はきっと喜んでくださるはずです。まだ内容は書けませんが、楽しみにお待ち下さい。

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台風が近づいているということで、土曜日ですが暇な一日です。
ということで少しずつ衣替えをしています。
衣替えの流れについては4月5日の記事で説明していますのでご覧ください。
そこでも書いていますが、衣替え前のスーツにはアイロンを掛け、虫食いを予防して下さい。
そうそう、裾をダブル（折返し）仕様にしている場合、折り返し部分にホコリが溜まるので忘れずに取り除いて下さいね（画像2枚め）。

ところで、皆さんは衣替え前にスーツをクリーニングに出しますか？
もちろんスーツを綺麗にしてから収納するということは、虫食いや臭いの発生を防ぐために悪いことではないのですが、例えばスーツを洗濯する一般的な方法であるドライクリーニングの場合、有機溶剤を使って洗うのでウールの質感は徐々に損なわれていきます。また、ドライクリーニングは油溶性の汚れ（皮脂など）を落とすのに効果があり、水溶性の汚れ（汗や食べこぼし）を落とすためのものではありませんので、そもそも虫食いや臭いの対策としても充分ではありません（水洗いのメニューがある店であれば、併用すれば効果的です）。

ということで私はこの数年、スーツをクリーニングに出していません。どうしても落ちないシミがついてしまったら出すかもしれませんけど(^_^;)
基本的にはブラッシング、たまに衣類スチーマー、臭いが気になったら消臭スプレー、それだけです。
習慣というか惰性と言うか、クリーニングは「なんとなく」利用している人が多いような気がします。目的をしっかり理解した上でご利用下さい。

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急に寒くなったので、今日は秋冬物を着ています。
伊CANONICO（カノニコ）のカヴァートクロスで作ったスリーピースです。
今日の東京は終日雨のようですが、本来コート用のタフな生地を使ったこのスーツなら、ハードな条件も気になりません。センタークリース（トラウザースの折り目）が落ちないのも嬉しいですね。

フランネルやツイードの季節ももうすぐです。
「旅行は行く前日が一番楽しい」と言いますが、服好きにとっては今がそのタイミングかも知れませんね(^_^;)

●CANONICO「COVERT」wool100%●
オーダースーツ
・SILVER LINE 80,000円（税抜）～
・GOLD LINE 123,000円（税抜）～
オーダージャケット
・SILVER LINE 54,000円（税抜）～
・GOLD LINE 92,000円（税抜）～
オーダートラウザーズ
・SILVER LINE 37,000円（税抜）～
・GOLD LINE 52,000円（税抜）～
オーダーコート　130,000円（税抜）～

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昨日はお客様から要望があった生地を探しに生地屋さんに行ったのですが、そこで偶然見かけた、イタリア・MTR（Manifattura Tessile Risaliti）のピュアカシミヤ100%。
「お高いんでしょ？」と問う私に帰ってきた答えが…え、このクオリティのカシミヤでその金額ならお買い得！
というわけで早速取扱い開始です。

カシミヤとはカシミヤ山羊の毛のことですが、ピュアカシミヤと言うと、カシミヤ山羊以外の毛やリサイクルした毛が混じっていない素材を指します。ウールにはない「ぬめり」のある感触が特徴です。

さっそく動画をご覧ください。

目付はジャケットにもコートにも使える440gms。
いつかカシミアで作ってみたいなと思っていた方、ジャケット単品だとアンダー10万円からオーダーできます。
ぜひご検討下さい！

●MTR「Pure Cashmere」の場合●
オーダージャケット
・SILVER LINE 89,000円（税抜）～
・GOLD LINE 124,000円（税抜）～
オーダーコート　178,000円（税抜）～

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最近、西洋の文化が日本に入ってきた戦国時代や、本格的に西洋化が始まった明治維新にかけて、外国人が書いた日本についての本を何冊か読みました。
今回はその中の一つ、「回想の明治維新」（メーチニコフ著）を紹介します。
1883年から1884年にかけてロシアの新聞に連載されたものだそうです。

薩摩藩に招聘されて来日した著者は、その後文部省に雇われながら日本についての研究をします。
たった50年の生涯で10数ヶ国の言語を理解したと言われるメーチニコフですので、ただの雇われ外国人よりも広い見識を持っていたのでしょう、政治、国民性、仏教から歌舞伎まで、日本文化に触れたことがなかったとは思えない（もちろん多少の事実誤認もありますが）ほど的確に考察されていることに驚かされます。

私の文章を読んでくださっている方が気になるのは、やはり「日本人の装いについてはどのように感じたか」ではないでしょうか。
メーチニコフはこのように表現しています（意訳です）。

「日本のお洒落（粋）の極地はネズミ色とも赤茶ともつかぬ、くすんだ色調を揃えることである。しかし日本人の大衆はまるで制服でもあるかのようにインジゴ色の着物に身を包んでいた」

なるほど、日本では他国と比べて圧倒的にネイビーのスーツが売れると言います。藍色・紺色好きは当時の外国人の目から見ても際立っていたようですね。
そして、著者が言う「くすんだ色調」こそが、日本人に似合う色の答えの一つかもしれません。今度、意識してそんな生地を探してみようと思います。

本書を通じて著者は、ヨーロッパ人は高い教育水準がある日本を侮るなかれ、と言い続けます。
訳者である渡辺雅司は、過大にすぎるように思えるメーチニコフの日本評価は、西欧人におごりを捨てさせようとする真意があると述べています。そして、日本語訳が出版された1987年（バブル景気真っ只中）の状況を鑑み、今度は日本人が「無自覚にジャパン・アズ・ナンバーワンを謳歌する」ことに警鐘を鳴らしています。おごれる者は久しからず。数年後から日本経済は長い不況に入るのは皆さんご存知のとおりです。

ここ数年、「日本はスゴイ！」と言う内容のテレビ番組が目立ちます。日本を元気にしたいという思いはわかりますが、現実よりも過大評価されていることを念頭に入れておかないと、またいつか「おごれる者」になってしまうのかもしれませんね。

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S様よりご注文をいただいたオーダーシャツの仕上がりです。
襟型は現代のベーシックとも言えるスチュアートレギュラー、生地はヘリンボーンの織柄が入った白です。
すみません、画像では織柄が伝わりませんね(^_^;)

シャツ生地の基本といえばブロードクロスと呼ばれる平織が思い浮かびます。最もフォーマルなシャツ生地ですので最初に用意すべきは白ブロードのシャツです。
順番で言うなら、2枚めはブロードのサックスブルーか、ヘリンボーンの白を私はお薦めします。
実際にはフォーマル色の強い白ブロードよりも、2枚めにつくったシャツこそが主力だと言う方も多いかもしれませんね。
今回のシャツも活躍する1枚になりますように。

S様、この度はありがとうございました。
末永いご愛用をお願い致します。

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