失われた日本の美意識(杉山鼎)
2025.10.28
店主の郷間です。
最近、「失われた日本の美意識」(杉山鼎著)という本を読みました。


明治維新をきっかけした急激な欧化政策により、日本人は「みやび」や「いき」といった美意識を放棄します。
しかし、新しく定着したのは西洋の概念美(外観の見栄え)のみで、日本の美意識と共通する部分の多い理念美(内面の美しさ)は浸透しませんでした。
日本人は失ってしまったのは何なのか・・・という内容です。
美術だけではなく、それ以外のことにも当てはまる興味深い内容でした。
印象に残った部分を紹介します。
(引用)
社会学者のジンメルは、流行語は多少下品であっても、その下品さがかえって歓迎されると語っている。ところが流行が終ってしまうと、下品さが露になって気になり始める。そのような場合の下品さは何かといえば、例外なくハーモニーの欠如である。流行している間には下品さが感じられないのは、感覚的な刺激が価値的な美となっているからにほかならない。
しかし、流行が終わっても永遠に下品にはならないものもある。たとえば戦国時代に流行した「茶の湯」もその一つである。茶の湯は行為の美しさであったから、もともと行為的なハーモニーの形式美そのものであった。したがってハーモニーの欠落はありえず、流行が終えても下品にはなりえなかったのである。
(引用終わり)
私の生業であるファッションでいえば、永遠に残るのはどんな装いなのか。
ヒントをもらった気がします。
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