フィボナッチ紳士洋品店

フィボナッチ紳士洋品店

news

ホールカット考

2022/11/27

05.オーダーシューズ

店主の郷間です。

T様よりご注文をいただいたオーダーシューズの仕上がりです。

デザイン:CS-108 whole cut
革:アノネイ・ボカルー黒
ソール:革底ダブルソール

宮城興業 CS-108 ホールカット

タン(ベロ)の部分以外は一枚の革で作られることから、ホールカット(whole cut)とかワンピースと呼ばれるデザインです。

フォーマルな紳士靴と言えば、(オペラパンプスを除けば)内羽根ストレートチップかプレーントウですよね。でも、シンプルなデザインほどフォーマルであるという考え方に則れば、この中にホールカットが含まれても良いのではないでしょうか?実際には、ホールカットのフォーマル度は先の2つより落ちるとされています。

以前、靴を作っている仲間がそのようなことをつぶやいていたので、私なりにその理由を考えてみました。

昔から、フォーマルシューズにはエナメル革(パテントレザー)を使うことが多くありました。見た目の美しさはもちろん、靴墨を使わないため女性のドレスの裾を汚す心配がない、というのもその理由だと言われています(お洒落!)。
しかし、エナメルでホールカットシューズを作ることは非常に難しいことなのです。革靴のパターン(型紙)はパーツが分かれていればいるほど立体になりやすく、究極的にパーツが少ないホールカットは最も立体に成型することが難しいデザインと言えます。そのため使う素材は変形させやすい(加工しやすい)革である必要があり、エナメルのようなシワの入りやすい革では作りにくいデザインなのです。

つまり、ホールカットはエナメルで作ることが難しかったため、フォーマル度の高いデザインとされてこなかったのではないか、というのが私の意見です。皆さんはどう思いますか?

T様、この度はありがとうございました。
末永いご愛用をお願い致します。

オーダーシューズ 46,200円(税込)~

当店は山形県南陽市の宮城興業ふるさと納税お仕立券に対応しています。

フィボナッチ紳士洋品店
東京都墨田区墨田5-4-7
03-6874-3505
ご予約・お問い合わせは電話かこちらから
http://www.fibonacci.tokyo.jp/
https://fibo.stores.jp/ (オンラインストア)
https://bit.ly/3CPpV7R (メルカリショップ)
https://www.facebook.com/fibonaccijp/ (Facebook)
https://twitter.com/Fibonacci_JP (Twitter)
https://www.instagram.com/fibonaccitokyo/ (Instagram)

Accsess/東武スカイツリーライン「鐘ヶ淵駅」徒歩4分
スカイツリーも近く、昭和の雰囲気が残る下町です。台東区、荒川区、足立区、葛飾区等、近隣のお客様も是非足をお運びください。来店お待ちしております。

フィボナッチ紳士洋品店