店主の郷間です。

当店のオーダーシャツは、工場が用意しているたくさん（数十種類！）の衿型を選んで作ることができます。
これだけあればほぼ事足りるのですが、古い文献などを見ると「こんな衿型があったら良いなぁ」と思うものがあります。
そこで、当店オリジナルの衿型を作ることにしました。

しかし、その型が廃れてしまったのにはそれなりに理由があって、それをそのまま再現するのは私の本意ではありません。
多くの人に着てもらえる、現代のクラシックスタイルと言う我儘な理想を実現するべく、工場の職人さんに型紙を起こしてもらい、その型紙に修正を加えました。
満を持したつもりで次にサンプルを作ったのですが、やはり型紙と現物サンプルでは若干イメージが異なります。そこでもう一度型紙を修正し、2度目のサンプル製作。
そう、思い描いていたのはこんな感じです。

というわけで約2か月かけて出来上がりました。
私はこれをnarrow round high collar（ナロー・ラウンド・ハイカラー）と呼ぼうと思います（長いかな…）。
まずは動画をご覧ください。

特徴は2つです。
①クラシックな雰囲気でありながら、窮屈な着心地を強いることもない、やや高めの台衿（台襟）。
②タイスペースをゼロに設定しネクタイのノット（結び目）に少し被るくらいのナローカラー。
どちらも今のシャツの主流ではありませんが、かと言って違和感を感じることの無いよう、バランスには気を遣いました。
意外にクセが強くないから自分にも着られそうだな、と思ってもらえれば成功です。

画像1枚目、左がナロー・ラウンド・ハイカラー、右が従来のラウンドカラーです。
両者を比べると雰囲気の違いが分かりやすいと思います。

画像2枚目、着用した姿はこんな感じです。
タイスペースの無いナローカラーですから、ノットは小さめに。

いかがでしょうか？
これなら日常のビジネスシーンにクラシックテイストのエッセンスを適度に加えることができるのではないでしょうか。
自分で考えたバランスですから思い入れも格別。これが当店のスタンダードの一つとして定着してくれたらこんなに嬉しいことはありません。

この春シャツの新調をお考えの方、ぜひナロー・ラウンド・ハイカラーシャツをご検討ください。

オーダーシャツ　12,100円（税込）～

フィボナッチ紳士洋品店
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