タータンと業平格子(なりひらごうし)
2025/05/28
店主の郷間です。
T様よりご注文をいただいたオーバーシャツの仕上がりです。
衿型:ノッチカラー
生地:タータン(MacKenzie Modern)オックスフォード cotton100%
その他:黒蝶貝ボタン


以前から当店のオーバーシャツを愛用されているT様。
年を追うごとにスーツよりもオーバーシャツを着ることが増えてきたそうで、追加でご注文をいただきました。
今回の生地は、スコットランド伝統の格子柄・タータンの、シャツ用にしてはかなり肉厚なオックスフォードです。普通のシャツよりオーバーシャツに適した生地です。
オーバーシャツは、薄く柔らかいフニャフニャな生地を選ぶと上着に見えなくなってしまう可能性がありますが、この生地ならその心配はありません。
全く話は変わりますが、私はいつも「とうきょうスカイツリー駅」を通過して店まで通っています。地元の人ならご存じだと思いますが、この駅はスカイツリーができるまでは業平橋(なりひらばし)という駅名でした。
近くにある橋の名から取った駅名ですが、もともと業平とは、平安時代の貴族・在原業平(ありわらのなりひら)のことです。
プレイボーイだったことで知られる業平ですから、服装もきっとお洒落だったことでしょう。
そんな業平が好んで身に着けていた格子柄(チェック)があるのです。画像3枚目(日本実業出版社「衣服・布地の柄がわかる事典」より抜粋)をご覧ください。

その名も業平格子(なりひらごうし)という柄です。
太い線と細い線を組みわせた斜めの格子柄で、菱形の中に十字の模様が入っているものを指しますが、現在は菱形の斜め格子を広くそう呼んでいるようです。着物などに使われる日本伝統の柄です。
私が持っている洋服でこれに近い柄はあったかな?とクローゼットを漁ってみたら、こんな生地で作ったトラウザーズがありました(画像4枚目)。狭義の業平格子ではなさそうですが、菱形の斜め格子です。

というわけで少し長くなりましたが、スコットランドの格子柄と、墨田区にも縁(ゆかり)がある日本の格子柄の話でした。
T様、この度はありがとうございました。
末永いご愛用をお願い致します。
オーバーシャツ 15,400円(税込)~
フィボナッチ紳士洋品店
東京都墨田区墨田5-4-7
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