尾州ウール入荷
2024/11/20
店主の郷間です。
少し詳しい方であれば、日本一の毛織物の産地と言えば尾州であることをご存じかも知れません。
尾州つまり昔の尾張国(おわりのくに)、現在でいう愛知県のあたりですが、国産の毛織物の約8割がこのエリアで作られています。この地に産業が発展したのは様々な理由があるようですが、木曽川の軟水が織物に適していた、という理由が大きいようです。
十数年前に初めて愛知県一宮市を訪れた時、「せんい」という地名があることを知り、この地における繊維産業の歴史の深さ、重要性を感じたものです。
1980年代までは活況を呈した尾州の毛織物も、他の製造業と同様、バブル崩壊とともに縮小の一途を辿り、事業所数で言えば1988年から2014年までの間に5分の1になってしまいました。途上国よりも安く作ることができず、且つ明確な差別化も出来なかった企業は、衰退してしまいました。
価格競争で途上国に勝てるわけはないので、良いものを作らなければ生き残ることができません。言い方を変えれば、いま生き残っている工場は品質で勝負しているということです。
従来から当店では、国島株式会社などの尾州ウールを取り扱っていましたが、今回、さらに取り扱いを拡大することにしました。
今回入荷したのは、55の色・柄。スーツ用がほとんどですが、ジャケット用のミルドウーステッド(毛羽立たせて縮絨したもの、画像左側)もあります。混率はウール100%やポリエステルとの混紡など様々ありますが、そのほとんどが旧式のションヘル織機を使い低速で織られており、しっかりしているのに柔らかい質感は、コスト最優先のモノづくりではないことを物語っています。
そんなことを言うと、価格もソコソコするのかな、と思う方も多いかもしれません。
以前は問屋さんを通さなければ取引ができなかった工場ですが、工場と直接取引ができるようになったことで、なんと当店のスタート価格帯からご案内可能なのです。
今回入荷した生地をご覧になりたい方は、店頭で「尾州ウールが見たい!」とお申し付けください。
ご来店をお待ちしております。
オーダースーツ 59,400円(税込)~
フィボナッチ紳士洋品店
東京都墨田区墨田5-4-7
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