店主の郷間です。

K様よりご注文をいただいたオーダーシャツの仕上がりです。

衿型：スタンダードレギュラーカラー
生地：リンクルフリー ヘリンボーン サックスブルー／ホワイト 綿100%
カフ：小丸型
その他：高瀬貝ボタン

リンクルフリー(形態安定)素材の色違いで2枚同時にご注文をいただきました。
毎日ブロード(一般的な平織物)ではちょっと退屈だけど、ビジネスで柄物のシャツを着るのは抵抗がある、意外と多いそんな方へおすすめしたいヘリンボーン柄の織柄です。

ヘリンボーンはニシンの骨(herringbone)のようにみえることからその名が付きましたが、杉の葉のような綾目が入っているので日本では杉綾と言います。
ここまではご存じの方も多いと思いますが、実は日本語ではもうひとつ、ヤハズ(矢筈)という呼び方もあるのはご存じでしょうか。

ヤハズとは、矢の末端にある弦(つる)を掛けるV字型の部品を指します。このV字型が、織柄に似ていることは言うまでもありません。建築に使うタイルの柄にも使われる言葉です。
そしてヤハズという言葉が使われているのは、柄だけではありません。
革靴のコバ(ソールの側面)の削り方を表す言葉としても使われています。
画像2枚目、V字型を横にしたような削り方をしているのがお分かりいただけるでしょうか。これがヤハズコバです。

柄を魚や植物に例えるのも、自然への感謝や畏敬が感じられるようで私は好きですが、道具から名付けるのも素敵なことだと思いませんか？弓矢が使われなくなった現代になっても、ヤハズという言葉は生き続けています。

K様、この度はありがとうございました。
末永いご愛用をお願い致します。

オーダーシャツ　15,400円（税込）～

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