店主の郷間です。
今日はデタッチャブルカラー(detachable collar)の話です。
detach、つまり取り外しが可能なシャツの衿のことです。
ご存知のように、シャツの衿は汚れやすい箇所です。
昔は洗濯や洗剤の技術が発達していなかったため、衿の汚れを落とすのも一苦労でした。
今よりずっと高価だったでしょうから、使い捨てにするわけにも行きません。
そこで19世紀半ばのアメリカで、衿が汚れたら交換できるデタッチャブルカラーが生まれました。
気軽に違う形の衿に交換してお洒落ができるということもあり、20世紀の初め頃にはシャツの主流になります。
画像1枚めは1915年のカタログです。衿部分だけバラ売りしていますね。
その後洗濯の技術が向上したりシャツの価格も下がったりして、これらは市場から消えていきます。
なぜそんなことを書くのかというと、はい、デタッチャブルカラーシャツのオーダーが可能になりました。
需要があるかは分かりません(^_^;)世の中の多くの人が必要性を感じなくなり、姿を消した仕様ですからね。
でも元々はシャツを永く使うための知恵ですし、何よりちょっと楽しそう。
という訳でサンプルを作ってみました。
画像2枚め、デタッチャブル用の衿型は14型ありますが今回はウィングカラーにして、ボタンの見えない比翼仕立て。
ボウタイを締めるときのシャツを想定しています。
画像3枚め、衿を外すとバンドカラーになります。
今回はフォーマルを想定して白ブロードで比翼にしたので、私はカジュアルなバンドカラーシャツとして着ることは考えていませんが、バンドカラーに合う生地で作れば、2wayシャツということになります。
とまぁ簡単ではありますが、ここまでがデッタッチャブルカラーの説明です。
オプション料金は1,000円(税抜)です。
そしてもう一つ、スペアカラーについて。
デタッチャブルであるからには、交換用の衿が欲しいところです。
シャツを作るときと同じように、デタッチャブル用の14型から選べます。
ただ、残念なことにスペアカラーは使える生地が限定されますので、デタッチャブルカラーシャツをオーダーするときは「スペアカラー作製可能な生地かどうか」ご注意ください。あえて別の生地にしてクレリックシャツのようにするのもアリですけどね。
料金は3,000円(税抜)です。
画像4枚め、スペアカラーに付け替えたところです。
衿型はラウンドチップタブカラー。
ウィングカラーの出番はそれほど多くありませんが、この衿なら日常のビジネスシーンで使うことができますね。
あ、ネクタイは当店オリジナルの米沢織ネクタイです。
画像5枚め、外した衿のパーツです。
デタッチャブルカラーにしてスペアカラーを1つ作っても、プラス4,000円(税抜)です。
気軽に楽しめる価格ではないでしょうか。
あまりにニッチなメニューなので、ご来店いただいたお客様にこちらから説明することはありません。興味がある方は「デタッチャブルカラーに興味があるんだけど!」と自己申告をお願い致します(^_^;)
オーダーシャツ 10,000円(税抜)~
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