店主の郷間です。

先月出来上がったワイン色のモンクストラップにはどんなコーディネートが良いかな、と色々試しています。
仕上がった際の記事では、ベージュのコットントラウザーズや、グレーのスーツと合わせてみました。

今回は、Drab(グリーンとブラウンの中間ような色)のコーデュロイとのコーディネートを紹介します。
色彩の理論では緑と赤紫が補色(反対色)の関係にあり、その応用だとお考え下さい。
補色同士の組み合わせは派手になり過ぎてしまう場合があるので、どちらか一方の面積を小さくすることが失敗しないコツです。

ワイン色は黒や焦げ茶ほど使いやすい色ではありませんが、そういう色ほどコーディネートがうまくいったときの気持ち良さってありますよね。
無難な色の多い秋冬が終り、積極的に色味を取り入れたい春がやってきます。
組み合わせに迷ったら、何でもご相談ください。

フィボナッチ紳士洋品店
東京都墨田区墨田5-4-7
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K様よりご注文をいただいたブーツの仕上がりです。

デザイン：ES-21 Chukka boots
革：AT-16(キップ グレー)
ソール：レザーソール(革底)
その他：Wソール

ブーツには高さによって呼び方が異なりますが、くるぶしが隠れる高さのブーツはアンクルブーツとかブーティなどと呼ばれます。そのアンクルブーツのひとつが、このチャッカブーツです。

チャッカブーツを世に広めたのは、私のブログでもよく取り上げている、かのウィンザー公(英国王エドワード8世)だと言われています。
乗馬、ゴルフ、ハンティングなどが好きだったウィンザー公は、ドレッシーな装いだけではなく、カジュアルファッションの世界にも大きな影響を与えたことで知られています。

厳密にはカジュアルに分類されるチャッカブーツですので、フォーマルシーンには相応しくないものの、休日はもとよりビジネススーツにも合わせる方が多いデザインです。
近年のビジネススタイルのカジュアル化に伴い、ジャケット＋トラウザーズのいわゆるジャケパンに合わせる靴として、活躍する機会はますます広がるのではないでしょうか。
そう考えると、黒や茶色にこだわる必要は無く、グレー、バーガンディ、ネイビー、グリーンなどで作ってみても面白いのではないかと思います。

K様、この度はありがとうございました。
末永いご愛用をお願い致します。

オーダーシューズ　46,200円(税込)～
※現在、ご注文から納品まで約60日いただいております

当店は山形県南陽市の宮城興業ふるさと納税お仕立券に対応しています。

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ここ数日急に暖かくなったことで、春の装いのことが気になり始めたという方も多いのではないでしょうか。
今日は春になったら挑戦して欲しい「フレンチアイビー」と呼ばれるスタイルの紹介です。

アイビー(アイビースタイル)とはそもそも、アメリカン・トラディショナルなスタイルのひとつで、東海岸にあるアイビーリーグ(名門私立大学)の学生のような服装のことを指します。
分かりやすいコーディネートの例が、ブレザー＋ボタンダウンシャツ＋チノパン＋ローファーです。

ビジネススーツよりもカジュアルですが、キッチリした感じもあるので、ビジネスカジュアルにはアイビーを取り入れたら良いのでは？と私は思っています。
しかし、チェックのボタンダウンシャツやローファーは、仕事着としてはちょっとカジュアル過ぎるな、と感じている方も多いようです。

そんな方におすすめしたいのが、フレンチアイビーです。
1980年代に、アイビースタイルをフランス風に解釈した服装のことを、日本のメディアがそう呼んだことが始まりです。
もともと定義が曖昧な言葉なので、あまり難しいことを考えず「アイビーよりもちょっと品がある」程度の認識で構いません。

というわけで、フレンチアイビー的なコーディネートを実践してみました。
ブレザーが軸であることは変わりません。
ブレザーの中にバスクシャツ(バスク地方伝統の主にストライプのシャツ)を着て、ローファーをモンクストラップ(2/7の記事で紹介したものです)に替えただけです。
これだけでぐっと上品になり、仕事にも使いやすくなったのではないでしょうか。
バスクシャツをカーディガンに替えればさらにビジネス寄りになります。

基本的なアイテムが揃っていれば、このようにちょっとしたアレンジで色々な愉しみ方ができます。
春になったらフレンチアイビーをお試しください！

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C様よりご注文をいただいたシューズの仕上がりです。

デザイン：ES-18 Wing-tip slip-on
革：アノネイボカルー ブラック
ソール：レザーソール(革底)＋ヴィンテージスチール

いきなり話が逸れますが、長い歴史の中、世界中で奢侈禁止令が出されました。簡単に言えばぜいたく禁止令です。
例えば江戸時代(1628年)の禁止令では、農民の着物は綿か麻の地味な色のものに限られていました。

ダメだと言われると逆らいたくなるのが人間というもの。
でも、バレたら取り締まられてしまう。
そこで考えられたのが「裏地で遊ぶ」ことです。
裏地を絹にしたり、派手な色にすることでお洒落をする、というわけです。
これを「裏勝り」と言います。

というわけで今回の靴、ドレスシューズと言う決まりごとの多いアイテムだからこそ、見えないところを真っ赤にして遊びたくなる、お洒落心を感じる1足です。まさに現代の裏勝りですね！
他にも、たくさんの靴が並んでいても自分の靴がすぐに見つかる、という効用？もあるようです。

C様、この度はありがとうございました。
末永いご愛用をお願い致します。

オーダーシューズ　46,200円(税込)～
※現在、ご注文から納品まで約60日いただいております

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オーダーシューズのオプションレザーとして用意している伊ZONTA社のOLD ENGLAND。
私も同じ革の黒のレイジーマンを履いていますが、しなやかでキメが細かく、とても良い革であることを実感しています。そこで、もう1足サンプルを作ってみました。

デザイン：ES-24 Plain monk strap
革：ZONTA OLD ENGLAND #ワイン
ソール：レザーソール(革底)

スーツに合わせる革靴の色と言えば、ブラック、ダークブラウン、ブラウン。
でも、仕事着がカジュアル化するに連れ、革靴の色はもっと自由になると思います。
例えば、ネイビー、グリーン、グレーなど。
今回はその中の入門編というか、ドレスとカジュアルの間に位置する、ワイン色(バーガンディやボルドーもほぼ同じ意味)です。

画像2枚目、ベージュのコットントラウザーズとのコーディネートです。
色味がある靴ほどコーディネートの難易度が上がりますが、赤みのある靴とケンカしないような色選びを心掛けると失敗が少ないと思います。白とかオリーブのトラウザーズも良いですね^^

画像3枚目、ビジネススーツならグレーを合わせてみましょう。ネイビーのスーツも間違いではありませんが、靴だけが浮きやすいので、例えばネクタイをワイン色にするなど工夫が必要です。

革靴は新品の状態がベストではありません。
履き込むことで味が出て、雰囲気が良くなっていくのが革靴の面白いところです。
この靴は私が履き込みますので、時々状況をレポートしたいと思います。
お楽しみに！

オーダーシューズ　46,200円(税込)～
レザーオプション(OLD ENGLAND)　＋28,600円(税込)
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今日の足元は、当店オリジナルカラーの常磐色に染めた外羽根ウィングチップです。
相性の良い、ブラウンのツイードとのコーディネートです。

この靴を作ったのが2018年の8月ですから、いつの間にか5年半経ちました。
無色のクリームでケアをしているので、少しずつ色が抜けて、当初より明るい緑になりました。
次の春夏のうちはこの色を愉しんで、秋になったら元の色に染め直そうかな～なんて考えています。

私が染めた革靴の染め直しは無料で承りますので遠慮なくご相談ください。
別の色への染め替えは有償になります(染め替えできない場合もあります)のでご了承ください。

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当店のオーダーシューズを製造している工場(宮城興業株式会社)から、今後ご注文いただく靴について、納期が変わる旨連絡がありました。

従来はご注文から30～40日程度でしたが、今後は約60日となります(年末年始などを挟む場合や、一部のオプションメニューについてはプラスでお時間をいただきます)。

今回の宮城興業に限らず、私が開業した2017年と比べてどの工場も納期が長くなりました。理由は一つではありませんが、共通するのは人手不足であると感じています。
コロナ禍を乗り切るためにどの工場も人を減らしました。コロナも落ち着き経済は回るようになりましたが、辞めた人は新しい仕事に就いていますので戻ってきません。
新規採用をしようにも、もともと賃金の良い仕事ではありません。最近になって大企業の賃上げが報じられています(それ自体は良いことです)が、それは中小企業との格差が広がるということでもあります。
つまり、製靴や縫製といった「儲からない」業界は人を集めるのが難しくなっているのです。

倍近い日数をいただくことになり皆様にはご迷惑をおかけ致しますが、何卒ご理解をいただきますようお願い致します。
私は、工場が体制を整えてまた従来通りの納期に戻すことを働きかけて参ります。

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Y様よりご注文をいただいた革靴の仕上がりです。

デザイン：CS-106 Cap-toe oxford
革：KI-20(キップ・ブラック)
ソール：TUFFSTUDソール(ラバーソール)

春から新社会人になられるY様に、就職祝いとしてお父様から革靴のプレゼントです。

ヨーロッパでは、父親が息子に革靴を贈ることは珍しいことではありません(過去形で書くべきかもしれませんが…)。
贈る靴は新品もあれば、自分が愛用していた靴の場合もあります。
そんなやり取りを通して、革靴の選び方や手入れの仕方などが父から子へ引き継がれていくのですが、継承されるのは革靴のことに限らず、「モノとの付き合い方」なのではないでしょうか。

人生の節目に革靴を贈る。
そんな素敵なプレゼントのお手伝いができて嬉しいです。

Y様、お父様、この度はありがとうございました。
就職おめでとうございます。
末永いご愛用をお願い致します。

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S様よりご注文をいただいたオーダーシューズの仕上がりです。

デザイン：MD-02 V-tip derby
革：STe-10(型押しステア・ライトブラウン)
ソール：タフソール(ラバーソール)

カジュアルなMD木型を使用したVチップです。
この木型と、厚みのある成牛の革の相性が良く、迫力を感じる仕上がりとなりました。
ジャケパンなどのビジネスカジュアルはもちろん、ジーンズやカーゴパンツなど、ややハードな休日カジュアルにも使える一足です。

ところで皆さん、成牛の革のことを何と呼ぶかご存じですか？
答えはステア(steer)です。
ビジネス、ドレス系の革靴はカーフやキップといったキメの細かい仔牛の革を使うことが多いので、ステアという単語にはあまり馴染みが無いかもしれません。

一般的にはワークブーツなどに使用されるステアが選べるのも、当店のオーダーシューズの面白いところです。MD木型を使ったデザインの他にも、カントリブーツなどがステアと相性の良いデザインです。革を選ぶときは色だけでなく、キップかステアか？といったことも考慮に入れると、また少し深い愉しみ方ができるのではないかと思います。

S様、この度はありがとうございました。
末永いご愛用をお願い致します。

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2022年の夏に、オーダーシューズのデザインに加わった「レイジーマン」。
自分用にも作って1年半ほど履いていますが、見た目もさることながら、サイドエラスティック(ゴム)でフィットさせる履き心地が何とも言えず快適です。

履き心地が良いのはエラスティックだけのおかげではなく、革によるところも大きいようです。
ZONTAのOLD ENGLANDというカーフ(仔牛の革)は、同じオプションレザーであるアノネイのボカルーよりもソフトで、包み込むようなフィット感を実現します。シワの入り方が綺麗なのも私好みです。
どちらを選ぶかはお好み次第。違いについては店頭でより詳しく説明致します！

オーダーシューズ　46,200円（税込）～

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