フィボナッチ紳士洋品店

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「ドレス・コード?着る人たちのゲーム」展

2020/08/21

14.出来事

店主の郷間です。

 

昨日は休みだったので書けませんでしたが、8/20で当店は3周年を迎えました。
新型コロナの流行などこれからも楽な商売ではないと思いますが、ここまで続けてこられたのはお客様はもちろん、職人さん材料屋さんなどの支えがあったからだと思っています。
この先も5年、10年と積み重ねて行きたいと思っていますので、宜しくお願い致します。

 

さて先週、東京オペラシティアートギャラリーで開催中の「ドレス・コード?着る人たちのゲーム」展を観てきました。
期待以上に面白かったので紹介します。

 

展示会の序盤は、衣服を着るもともとの目的である羞恥心、身分や所属を表すこと、身体を保護することなどについての展示です。私は服飾の歴史についての本を読むのが好きなので特別大きな発見があったわけではありませんが、ウォーミングアップとしては十分です(^_^;)

 

中盤は、現代になって加わった役割についての展示です。何者かに変身したいという欲(中には男性が女装を、女性が男装をしたり)、思想の表現(タータンチェックのパンクファッションや、チェ・ゲバラのTシャツなど)、教養を身に付ける(アンディ・ウォーホルのTシャツなど)と言った役割が生まれてきます。うんうん、なるほど。
役割だけではなく、デザインにも変化が生まれます。もともとは識別するための印だったブランドのロゴマークを、あえてデザインとして全面にプリントすることは、今では当たり前になっていますが、当時のデザイナーにとってはセルフパロディのような行為だったのかもしれません。

 

そうそう、ウィリアム・モリスの言葉をコンピューターミシンが刺繍していく、と言う映像作品(青山悟)もありました。産業革命の大量生産を嫌ったモリスの言葉を全自動の機械が縫っていくという、皮肉に満ちた作品です。モリスの「いちご泥棒」がプリントされたネクタイを販売している私としては、期待を込めて、ついモリスに肩入れしてしまうのでした。

 

そして展示会は終盤へ。服装は権力者から決められたり、ファッションデザイナーが生み出すものでした。しかし、デザイナーが漫画やストリートカルチャーからインスピレーションを得るのが当たり前になった現在では、「全てが等価で交換可能である」と言う言葉が印象的です。有名ブランドも個人も同じ土俵で情報を発信し、お互いに影響し合っているSNS時代のファッション(に限らず全てのカルチャー)を言い表した言葉だと思います。

ドレス・コード?着る人たちのゲーム

本当はもっと具体的に書きたかったのですが、物凄い長文になりそうだったので中途半端な紹介になってしまいました。
興味を持った方はぜひ行ってみて下さい。ファッションと言うより、ファッションにまつわる文化の展示会です。

 

あなたは明日、何を着ますか?
この展示会を見た後は、今までとはちょっと違った気持ちでクローゼットを開けるようになるかもしれません。

 

あ、画像は少女漫画家の高橋真琴の絵を取り入れた、コムデギャルソンの作品です。

 

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