William Halstead の CHURCHILL
2023/12/04
店主の郷間です。
K様よりご注文をいただいたスーツの仕上がりです。
生地: William Halstead CHURCHILL wool100% 390gms
デザイン:段返り3つボタン,1プリーツ
仕立て:SILVER LINE


夏にスーツを着ないビジネスマンが増えたり、そもそも通年でもスーツを着る機会が減っていることで、以前のように「春夏物」と「秋冬物」に分けてスーツを持つ人が少なくなったように思います。
つまり、夏以外のスリーシーズン着られるスーツだけで済ませてしまおうということですね。
そこで割を食ってしまうのが秋冬物です。
「寒いのはコートで凌げるが、暑いのはどうしようもない」ということでしょう、スリーシーズン向けのスーツは、春夏向け、もしくは合服(あいふく、春秋の服装のこと)向けの生地を使うのが一般的で、秋冬らしい生地を使うことはまずありません。5月まで起毛したフランネルを着るのも変ですから、当然と言えば当然かもしれません。
片や世間では「省エネのために暖房の設定温度を下げましょう」という流れがあります。
そう考えると、服装で温度調節をする、つまり寒くなってきたら秋冬物を着るというのが自然な考え方でもあります。特別なことではなく、人類は有史以来そうやってきましたよね。
何が言いたいかというと、スリーシーズン同じスーツを着るのではなく、やはりスーツは春夏と秋冬に分けて持って欲しい(合服があればなお良いと思います)のです。
それは上で書いたような温度調節のためでもありますが、それより何より、秋冬物の装いのほうが圧倒的に楽しい、というのが一番の理由だったりします。
化学繊維が当たり前の時代だからこそ、天然素材の風合い、経年変化、ボリューム感などを意識して楽しんでみてはいかがでしょうか。
というわけで今回ご注文いただいたのは、ウィリアム・ハルステッドの秋冬向けスーツ地「CHURCHILL」。英国の首相だったウィンストン・チャーチルが活躍した1940年代前後の生地をイメージし、最近では珍しい390~430gmsというヘヴィな目付で織られています。防寒性、防シワ性、そして仕立て映えの良さが特徴の、いかにも英国的な仕上がりとなりました。
おじいさんが持っていたのってこんな感じだったなぁ、なんて古き良き時代を思い出させてくれるような、素敵なスーツです。
K様、この度はありがとうございました。
末永いご愛用をお願い致します。
オーダースーツ 59,400円(税込)~
堀口切子ピンズ(ラペルピン) 16,500円(税込)
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