糸切鋏(いときりばさみ)
2017/11/18
店主の郷間です。
スーツには縫製の際に布がずれないよう、しつけ糸というものが付いています。
ポケットやヴェントのところが白い糸で縫われているのを見たことがあるでしょうか。
お客様に納品する前にこの糸は取っておきます。
当店でしつけ糸を切るときに使っている糸切鋏は、私が靴の仕事をしていた時の
後輩の靴職人たちに開店祝いとしてプレゼントされたものです。
菊和弘の握り鋏。
東京都伝統工芸士の大河原享幸氏の作。
さすが靴職人、良い刃物を知っていますね。
握って刃が擦れ合う感触だけで出来の良さが伝わってきます。
もちろん切れ味も最高です。
刃物の輝きを見ていると吸いこまれそうになります(写真でうまく表現できませんね…)。
革靴の光沢にも負けないくらい魅力的です。
当店が提供する革靴、スーツ、シャツ、ネクタイは全て日本製です。
安価な輸入品に押されて縮小している日本のモノづくりですが、
良い技術は残していかなければならないと私は思っています。
日本のモノづくりを応援するのが、この店の使命の一つだと思っています。
この糸切鋏を使って日本の技術を感じるたびに、その使命を思い出し、
身が引き締まる思いがします。
O君、N君、素敵な開店祝いをありがとう。
フィボナッチ紳士洋品店
東京都墨田区墨田5-4-7
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